yukata2

男性の浴衣の着付けは異なる?右前・左前は?

特集
view
夏まつりや花火大会に行くときは、浴衣を着ていく女性は少なくありません。
最近では男性も浴衣を着る人が増えており、カップルで浴衣を着ているのも見かけるようになっています。
浴衣は着るときに少しコツが必要です。浴衣を着るときに知っておくと安心な、着方のコツやポイントを紹介します。

浴衣は右前・左前どっちが前

男性も女性も浴衣は右前!

ボタンがある洋服はボタンを留めたとき、男性は左側が上に、女性の場合は右側が上になるよう作られています。
このイメージから、浴衣も男女で上に来る方が違うのではないかと思われがちです。

洋服なら性別に合わせて正しい合わせになるよう作られているので、間違えようがありません。
しかし浴衣はボタンがないため、着るときに「あれ?どっちが上だっけ?」と混乱してしまいやすいです。

右前は右衿を下にする

右前と聞いたとき、「右側が上になるよう合わせればいいのね!」と思う人は少ないはずです。
浴衣の場合は性別に関係なく右前で着ますが、右前というのは右衿が下になるよう着ることです。
ちょっとややこしいので、ここで一度整理してみましょう。

右前というのは、自分から見て右側が手前にあるという意味!人から見たときの一ではありません。
右前とだけ聞くと勘違いしてしまいがちですが、自分視点で考えると知っておくと間違えずに済みます。

つまり右前というのは、左側が上になるように着るという意味です。
浴衣の衿を合わせる際、自分から見て右側を最初に合わせ、次に左側を合わせると覚えておけばいいでしょう。

左前で着ることは縁起が悪いとされる

右前を右衿が上になるように着る、と勘違いしてしまうと縁起が悪い着方になってしまいます。
縁起が悪いとされる理由は、仏教の教えに由来しています。
あの世とこの世では、すべてのことが逆になると考えられていることから、亡くなった人に着せる死に装束は左前にします。

右前を右が上に来るようにと勘違いしてしまうと、死に装束と同じ左前になってしまうので、縁起が悪いとされているのですね。
そのことを知らず、浴衣を着るときどっちを前にしていいか分からず、面倒だから左前でいいや!なんてやってしまうと、せっかくの浴衣も演技が悪くなってしまうので注意してください。

人から見て「y」と覚えよう

浴衣を着るときのコツとして、人から見たとき「衿がyの字になっている」と覚えておくと便利です。
実際に浴衣を着ている人を正面から見ると、衿がyの文字のように合わせてあるのがわかるはずです。
自分が浴衣を着るときに、どちらが前かわからなくなったら「人から見てyになるよう」と思い出してみてください。

男女の浴衣の違い

実は男性浴衣のほうが長さは短い

浴衣を選ぶとき、男性用と女性用がありますのでこれについては間違える心配はないでしょう。
浴衣にもサイズはありますが、女性の場合は着るときに調整できるのでほとんどはフリーサイズです。
一般的に女性よりも男性の方が体格がいいので、洋服と同じように浴衣も男性用は大きめに作られているイメージです。

ところが浴衣の場合、長さは男性の方が短めに作られているのです。
浴衣を着たとき、くるぶしが隠れるギリギリか、くるぶしが見えるくらいの丈がベストだと言われています。
こういう理由から、男性浴衣は丈が短めに作られています。

男性の浴衣のほうが袖付けが長い

男性が浴衣を着るとき、丈はくるぶしギリギリくらいがちょうどよく、袖は手くるぶしより少し短めになるような長さがベストです。
一般的に男性は女性よりも体が大きい分、腕の長さも長めです。そのため男性用浴衣は、袖付を長めに作られています。

男性浴衣は「くりこし」がない

洋服を着るとき襟抜き気味に着ると、おしゃれで今っぽい着こなしができます。
実は着物や浴衣も女性は衿の後ろに少し余裕を持たせて襟抜き気味に着るのが粋とされています。
これを「くりこし」といいます。

肩山よりも少し後ろに衿を下げて着ることで、着姿が美しく見えるのです。
目安は5分とされていますが、くりこしについては好みもあるので7分や1寸くらいなら調整できます。

男性の場合はくりこしはなく、衿は首にピッタリ沿うように合わせて着るのがポイントです。
男性がくりこしをしてしまうと、だらしなく見えるので注意してください。

男性浴衣のほうが帯の結び方が簡単

浴衣は着物よりも気軽に着られるものの、帯びが面倒と思われがちです。
確かに女性は丈を合わせたり、帯を結んだりするとき少し手間がかかります。
しかし男性の場合は、浴衣羽織り背中心と背骨を合わせ、腰紐で止めて帯を結ぶだけです。
結び方も簡単ですから、着付けにかかる時間もそれほどかかりません。
コツさえつかめば1人でも着られるようになります。

まとめ

浴衣を選ぶときのポイントは男性と女性での違いはあるものの、着るときは男性も女性も右前で着ます。
着物より手軽と言っても女性は少し手間がかかります。

男性はコツさえつかめば意外に簡単に着られますのでこの夏は是非浴衣に挑戦してみてください。
カップルで浴衣を着るなら、お互い着方を知っておくと手伝えるので便利ですよ。
洋服よりも涼しく快適に過ごせるなどメリットもたくさんあります。

着物の種類で探す

冠婚葬祭シーンから探す