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黒留袖の必需品!「末広」の使い方と式場マナー

特集
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黒留袖は、既婚女性が着る着物のなかで、最も格式が高い「第一礼装」とされています。

黒留袖を着るシチュエーションとして多くみられるのは、子どもの結婚式。
結婚式の主役は、新郎新婦ですが、おめでたい席で注目されるのは新郎新婦だけではありません。
新郎新婦の両親は、黒留袖を着て招待客の前に立つことが多いため、黒留袖を着る際の基本的なルールをおさえておきましょう。

基本的なルールのひとつとして、黒留袖を着る際に「扇子」が必要であることをご存知でしょうか。
黒留袖に合わせる扇子は「末広」(すえひろ)といいます。
末広は、黒留袖を着る際に、なくてはならない重要な小物です。
ここでは、末広について詳しくご紹介するとともに、式場でのマナーについてもご紹介します!

「末広」とは?

末広とは、「祝儀扇」とも呼ばれる通常のものよりもやや小さめの扇子です。
あまり気に留めて見ることがないため、知らない方が多いかもしれません。

扇子の骨格となる部分は黒の漆塗りになっており、骨となる部分の両面には金色または銀色の地紙が貼られています。

末広を広げてみると、とても豪華で品格を感じることができます。
末広は、「末広がり」を意味しており、おめでたい気持ちを表現しています。

末広の正しい挿し方

末広は通常は手に持つのではなく、帯と帯揚げの間に挟むようにして挿し込みます。
挿し込む位置は帯と帯揚げの間であればどこでもいいのではなく、3つのルールがあります。

ひとつめは、挿し込む位置です。
自分から見て体の左側に挿し込みます。
挿し込む際は、帯に対して直角にならないよう、やや体の内側に傾けるように挿しましょう。

次は、末広の向きです。
正面から見て、地紙の色が見えるようにします。
黒い骨格が正面にならないように挿し込むことがポイントです。

最後は、末広を挿し込む深さです。
末広を挿し込んだ後、帯から末広が見える長さは23㎝程度にしましょう。
黒留袖の黒色が背景となるため、それ以上長く末広が見えると地紙の色が目立ちすぎてしまうためです。

末広の持ち方

末広は、式の間は帯に挿し込んだまま、ほとんど手に取ることはありません。
招待客のお出迎えやお見送り、立礼の際、集合写真の撮影時には、手に持つことがあります。

末広の持ち方には、いくつかポイントがあります。

1.末広の根元を右手で持ち、高さは帯よりもやや低い位置
2.左手で根元の反対側になる扇が開く部分を下から支えるような形で持つ
3.正面から見て地紙の色が見えるように持つ

「末広」の注意すべきポイント

末広は、とても豪華な扇子です。扇子といえば、暑い時にパタパタと仰ぎたくなりますよね。
特に暑い夏場の結婚式であればなおさらです。

しかし、末広を広げて仰ぐことはNGです。
末広は、何か動作をするための役割があるわけではないため、道具として活用することはルール違反とされています。

また、黒留袖や末広に慣れている方は、末広を広げて祝儀袋を渡す方もいらっしゃいますが、基本的に使うことはほとんどありません。
末広とは、分かりやすくいえば、黒留袖を着る際のアクセサリーのようなものです。

親として知っておきたい式場のマナー

結婚式の主役は、新郎新婦です。
しかし、大切な子どもの結婚式に列席してくださった招待客に対して、しっかりと感謝の気持ちを伝えることが親としての大切な役割となります。

招待客は、式場に遅れることがないよう早めに来場される方も多くいらっしゃいます。
式場によっては招待客用の控室が用意されていることもあります。
そのため、控室に挨拶に行ったり、お出迎えするために早めに準備を整えておく必要があります。

式場のスタッフは、プロです。
開始時間からさかのぼり、何時に何をしておくことが必要かを把握しています。
まだ式が始まっていないからと、くつろぎすぎて、式場スタッフの誘導に間に合わないということがないようにしましょう。

また、披露宴時の晩酌については、綿密に式場スタッフと打ち合わせをしておくことがマナーです。
どのタイミングでいくのがよいのか、披露宴の流れを把握しておくことで、スムーズに動くことができます。

大切に育ててきた子どものお祝いの席でとても感慨深いとは思いますが、あくまでももてなす側であることを忘れてはいけません。
つい、お酒を飲みすぎてしまうことがないように心がけましょう。

まとめ

きものレンタルwargoは、京都をはじめ浅草・鎌倉・金沢・大阪・福岡など人気観光地や駅近くに展開しています。
「着物をオシャレに着こなしたい」というお客様のお気持ちにお応えできるよう、数多くの着物を取り扱っております。

慶事の席にふさわしい着物のコーディネートや柄の選び方など丁寧にアドバイスさせていただきます!
わからないことがあれば遠慮なくお尋ねください。
下見のご予約も随時受け付けておりますので、お気軽にお問合せください。

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